本日はご多用中にもかかわらず本学の公開講座にお集まりいただき有り難うございます。
わたくし、『京都デリヘル女子大学』 学長の五十棲 稔でございます。

さて、世界最大手のコンドームメーカーでありますイギリスのDurex社は毎年セックスに関する国際比較調査をWEBサイト上で行い、これを同社のホームページで公開しています。
調査手法に関する情報開示、また調査対象者にどのような偏りがあるか等が明確にされていませんので科学的な価値は低いと言わざるを得ませんが、色々と面白いデータが掲載されていますし話題性が高いのは事実です。

調査結果から世界各国の生活上、文化上の違いを概観できるよう、ここでは「世界各国のセックス頻度と性生活満足度」を図に表現してみました。
セックス頻度はDurex社調査の中では新聞等でもよく引用されるものですが、果たして回数が多ければ満足なのか、という"問題関心"から国ごとの相関図にしたものです。回答に当たりどのようなバイアスがかかっているかは不明ですので、一応インターネットを使えるような中流以上の普通の男女が回答しているとの前提で分析することにしましょう。

いかがでしょう。例年の調査結果と同様、日本人のセックス頻度は年45回と世界最低です。性生活の満足度(性生活に幸せを感じている人の割合)も24%と中国を除くと世界最低です。これは、やはり憂慮すべき状況だと考えた方がよいでしょう。因みにセックス頻度が世界トップのギリシャ人は、意識の上でも「ギリシャの男性はベッドの中では世界一」という自負をもっているそうです。

データの値の信憑性ですが、セックスレス夫婦の比率がよく取り上げられる日本家族計画協会の調査によれば、月平均回数から年平均セックス回数を試算すると22.3回となり、Durex社調査よりもさらに少なくなります。

また、Durex社と同じようにコンドームを製造販売している相模ゴム工業(株)が2013年に行った「ニッポンのセックス」調査(47都道府県、20~60代男女、14,100名に対するWEB調査)によりますと、結婚している、交際相手がいる、セックスする相手がいる人に対して、「そのお相手とは1ヶ月にどの程度セックスをしていますか?」と問うたところ、回答結果は全体平均で2.1回となりました。これを12倍して年回数を出すと25.2回となり、これもDurex社調査より少ないのです。当然、相手のいない人まで含めた日本全体の平均はさらに少ないと考えられます。尤も、特定の相手との回数ですので、特定の相手以外を含めた回数(例えば京都 デリヘルを頻繁に利用する等)よりはやや少なくなっていると思われます。

一方、日本人の性生活の満足度は相模ゴム工業の調査では50.5%(都道府県単純平均)とDurex社調査の結果を大きく上回っています(「happy」と「満足」の違いによる側面もあるかも知れませんが)。よって相模ゴム工業調査と比較しますとDurex社調査は、全体に、回数が多く満足度が低いボランタリーな回答者というバイアスがあるのではと推察されます。

日本が最低であることの社会・経済的理由について、この図だけからは類推不可能です。それは日本だけが地理的に孤立した位置にあり、民族や経済発展度など他国との共通性を分析できないからです。ただ、何故幸せでないかの内容はDurex社調査のセックス観についての問の結果から推し量ることは出来ます。

この結果によれば、日本人は他国と比較してセックスにこだわりが多い反面、親密なパートナーにもしたいことを言えず、性に関する変わった趣向を試す意欲もない。その結果、単調なセックスで高揚感も得られていないため、もっと多くセックスしたいとも思わない。これでは幸せを感じられないのは当たり前だとも言えます。

次に、「頻度が高ければ満足が得られるか?」ですが、必ずしもそうは言えないようです。同じぐらいの回数でもベルギーとポルトガルでは満足度にかなりの差があります。

文化的・民族的なグルーピングで見ますとアジア諸国は回数的には少ない国が多いようです。しかし、日本、香港、中国を除けば、満足度は中程度です。回数が多い点で目立っているのは東欧諸国です。ギリシャが年間138回で世界一ですが東欧もこれに近いです。イタリア、フランス、ポルトガルといった南欧グループは回数がまあまあ多い割に満足度が低い点を指摘できます。

さて、以上の考察から何が見えてくるのでしょうか。わたくしは日本人男性が他国の男性と比較し性欲が低いとは思えません。いいえ、江戸時代の春画や戦前まで一般的だった夜這いや乱交の例を引くまでもなく、むしろ日本人には性を自由奔放に楽しむ素地が脈々と受け継がれていると考えます。では、セックス頻度と性生活満足度の低さをどう説明するのか。そのキーワードこそがデリヘルではないでしょうか。昨今、日本人男性の草食化などと喧伝されていますが、そうではないと考えます。セックスにこだわりが多いから、パートナーにしたいことが言えないから、パートナーに変わった趣向を試す意欲が起きないからデリヘルにシフトする。換言するならセックスのアウトソーシングが進展したセックス先進国。そんな構図が成り立っているのだと考えます。

デリヘルは世界に類を見ない日本固有のシステムです。そして日本で最も進歩的なのがここ京都です。『京都デリヘル女子大学』が日本の新たな民俗学とも言えるデリヘル文化の発展の一翼を担えれば本望です。

以上、ご清聴有り難うございました。